近年、注目度が増しているのが「エールビール」です。スッキリとした喉越しが特徴のラガービールとは異なり、香りや味わいをじっくりと楽しむのがエールビールの醍醐味です。この記事では、エールビールがどのようなビールなのかと、おすすめの商品をご紹介します。
① エールビールとは
エールビールは、「エール酵母(上面発酵酵母)」を使って醸造されるビールです。上面発酵は、ラガービール(15℃〜20℃)よりもやや高めの温度で行われ、発酵期間は3日〜4日と比較的短期間です。発酵が進むにつれて酵母がビールの上面に浮かび上がることから「上面発酵」と呼ばれます。上面発酵酵母が生み出すフルーティーな香りや、麦芽やホップ由来の豊かな風味、奥深い味わいが特徴です。ラガービールとは対照的に、その香りと味わいをゆっくりと堪能するのに適しています。初めてエールビールを飲む方は、普段飲み慣れているラガービールとは大きく異なる味や香りに驚くかもしれません。
日本ではまだ少数派ですが、クラフトビールブームの影響もあり、エールビールを飲む機会が増えています。エールビールは少量多品種で造られることが多く、好みに合わせて様々な香りや味わいを楽しめるのが大きな魅力です。
② エールビールの選び方:3つのポイント
様々な種類があるエールビールの中から、自分好みの一杯を見つけるために、以下の3つのポイントを見てみましょう。
ポイント1:好みの「ビアスタイル」を見つける
エールビールには、原料や醸造方法、生産地によって100種類以上のビアスタイル(ビールの種類)が存在すると言われています。代表的なスタイルを知ることで、好みの味を見つけやすくなります。
ペールエール | エールビールの中でもポピュラーで、初めての方におすすめのスタイルです。ホップの華やかな香りと、麦芽(モルト)の風味、程よい苦味と甘みのバランスが特徴です。 |
IPA | ペールエールから派生したスタイルで、大量のホップを使用しているのが特徴です。非常に強い苦味と華やかで濃厚なホップの香りが楽しめます。アルコール度数も高めで、味の濃い料理と相性抜群です。 |
ベルジャンホワイト | ベルギー発祥の伝統的な白ビール。大麦の他に小麦を主原料とし、オレンジピールやコリアンダーシードなどのスパイスを加えています。柑橘系の香りと苦味控えめの爽やかさが特徴です。 |
スタウト | 「黒ビール」とも呼ばれ、焙煎した大麦を使用します。コーヒーやチョコレートのような香ばしさと、クリーミーな泡、濃厚な味わいが特徴です。スイーツと相性が良く、コーヒー感覚で楽しめます。 |
ヴァイツェン | ドイツ南部の伝統的な小麦ビールで、原料の50%以上に小麦麦芽を使用。バナナのような甘い香りと、苦味の少ないクリーミーな口当たりが魅力です。 |
ポイント2:メーカーやブランドで選ぶ
国内大手からクラフトビール専門まで、エールビールを製造するメーカーは様々。それぞれにこだわりの原料や製法があり、味わいも多彩です。
国産メーカー | 海外メーカー |
サントリー「ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール」 ヤッホーブルーイング「よなよなエール」「インドの青鬼」 サッポロビール「ヱビス プレミアムエール」「HOPPIN’ GARAGE」 黄桜「京都麦酒 ペールエール」 常陸野ネストビール「ホワイトエール」など | イギリス「バス バスペールエール」「フラーズ ロンドンプライド」 ベルギー「ヒューガルデン ホワイト」 アメリカ「シエラネバダ ペールエール」など |
ポイント3:美味しい飲み方を知る
エールビールの香りと味わいを引き出すためには様々な方法があります。
冷たいと風味が失われるためキンキンに冷やさず、適温(7〜12℃)で飲んでみたりするのもおすすめです。
また、グラスの種類でもビールの楽しみ方が変わります。香りを楽しむためには、チューリップ型のグラスがおすすめです。
③ エールビールおすすめランキングTOP18
おすすめのエールビールを18商品をご紹介します。
1位 よなよなエール
2位 ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール
3位 インドの青鬼
4位 水曜日のネコ
5位 東京クラフト ペールエール
6位 シエラネバダ ペールエール
7位 常陸野ネストビール ホワイトエール
8位 伊勢角屋麦酒 ペールエール
9位 ヒューガルデン ホワイト
10位 ヱビス プレミアムエール
11位 YOKOHAMA XPA
13位 毬花(まりはな)
14位 BLUE MOON
15位 パンクIPA
16位 ヴァイエンステファン ヘフヴァイス
17位 ビッグウェーブ ゴールデンエール
18位 LUCKY DOG
④ 結論
エールビールは、ラガービールが主流の日本において、新たなビールの楽しみ方を提供してくれる存在です。フルーティーな香りや奥深い味わいをゆっくりと味わうスタイルは、まさに「麦のワイン」ですね。ペールエール、IPA、ベルジャンホワイト、スタウト、ヴァイツェンなど、多種多様なビアスタイルが存在し、それぞれ異なる個性を持っています。今回ご紹介したおすすめ銘柄も参考に、様々なエールビールを飲み比べて、あなた好みのスタイルやブランドを見つけてみてください。
普段の食事のお供に、あるいは一日の終わりにゆっくりと、エールビールと共に豊かで至福のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。